| ウミイグアナ |
| 爬虫類の王国、ガラパゴス諸島。 そこには数多くの他では見られない風変わりな生物を見る事が出来ます。 その中でも驚くべき存在は『ウミイグアナ』です。 これは世界で唯一、海へ潜水するイグアナなのです。 どうしてイグアナが海に潜る必要があったのかというと、ガラパゴスの地上は厳しい自然。そこで食料を確保して生きていくには、大変な競争に勝ち抜く必要 があります。そこでウミイグアナの祖先は、その競争から離れた場所で餌を確保する事を思いついたのです。 その場所こそが、海だったのです。 海藻は生育が早く、年中豊富に保たれています。しかも競争もない。 この決断は陸上に住み、サボテンを食べて暮らすリクイグアナよりも、ウミイグアナの方が数が多いという点からも、見事な決断だったと言えそうです。海に 適応する為の進化もすばらしく、尾等も海を泳ぐのに適した形になっており、記録によると一時間潜水しても死ぬ事は無かったというので、限界まで海に適応し た状態であると言えるかもしれません。 ただ、イグアナはイグアナなので、日中は保温の為に日光浴に励んでいます。 争いのない海へ来た彼ららしく、基本的に性格はおとなしく、コロニーと呼ばれる集団営巣で生活をしており、繁殖期以外で争いごとは滅多に起こりません。 ただ防衛手段として、体内にある余剰の塩分を濃縮して、鼻から外敵へ放出するという驚きの威嚇手段を持っています。 繁殖期に入ると、オスは頭突きで縄張り争いをしたり、喉を膨らませ、頭を上下させる独特の威嚇を行い、妊娠したメスも、自分より小さな生物であれば外敵 を追い払う事があります。そしてメスが掘った穴へ2~5個の卵を産み落とします。 ただ近年のエルニーニョによる水温の上昇などで餌が激減、また人間の連れてきた哺乳類によって、その数の減少が著しくなっています。 |