シックハウス症候群の背景

 シックハウス症候群という言葉は日本においては最近になって注目されるようになってきた言葉ですが、ヨーロッパ諸国などではもっと早い時期から問題視され、主な原因となるホルムアルデヒトの規制等が行われてきました。
 シックハウス症候群が最近になって注目を集めるようになったのにはいくつかの理由があります。

 まず理由の一つとして、建築技術の向上によって家の機密性がより高い水準に達したという事が挙げられます。最近の家で隙間風などを感じることは殆ど無いと考えても良いでしょう。
 その為、シックハウスの原因となる化学物質が外へ抜け出て行きにくく、やがて住民の身体を蝕んでいく…という流れが出来てしまっているのです。
 ただし、シックハウス症候群を除いて考えれば気密性の高さと言うのはその家にとっては長所であるといえます。暖房や冷房の効率などの面から見ても、機密性の高さはこれからも求められていくでしょう。

 もう一つは、ホルムアルデヒトという…接着剤などから発生する化学物質ですが、こうした化学物質の使用頻度の向上と言うものがあります。住宅業界は基本的に「早く住宅を作って提供する事」を重要なサービスの一つとして位置づけています。
 そうなると、伝統的な技法ではその需要に応え切れないので、接着剤が使われる機会がどうしても増加せざるをえなくなっていったのです。これがシックハウス症候群を増加させていったことでもあるでしょう。

 また一つの要因として他国と日本の住宅事情の違いと言うものも挙げられます。日本という国は新築の家を建てる割合が非常に高いのです。
 アメリカなどでは中古住宅の購入と言うのは一般的なことであると言われています。
 なので、日本では新築住宅…つまり、シックハウス症候群になる可能性の高い家に住む人が多いという事もあります。
 逆に昨今の不景気から家を新築するのではなく、リフォームをするようになったという事も原因の一つに挙げられます。リフォームの際にもホルムアルデヒトなどが発生するからです。
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