複数の基準

 化学物質が人体へ与える影響の大きさというのは改めて解説するまでもないのですが、だからといって化学物質の我々の生活から完全に除去するのは既に不可能な段階へ来ています。
 そこで重要になるのがTDI(耐容一日摂取量)です。
 これはどの程度までの摂取なら人の身体は化学物質の摂取に耐える事が出来るのかという数値を一日の摂取量という形で表したものです。ここで計測された数値内で、我々は化学物質との折り合いをつけながら生活を営んでいくという事が最も理想的な形であるといわざるを得ません。
 先述の通り、私達の生活というのは化学物質に取り囲まれています。それはそれだけ危険性が増大する事と同時に、それだけ化学物質が私達の生活の中に根ざしているという証明でもあります。
 その為にも、こうした基準は重要ないみを持つものとなります。

 しかし、その重大な基準というのが、決して一つではありません。民間組織を除いて考えてみたとしても複数存在するのが現状です。例えば日本国内だけを見ても、厚生労働省と環境省の基準が存在しています。
 更に世界を見てみればWHOのはじき出した数字もあれば、それぞれの政府が打ち出している数字にしても、決して一定の数値ではないのです。産業の面から見れば、出来るだけ高く(=緩く)設定されている方が良いのでしょうが、我々の健康の為を思えば、出来るだけ低い基準を採用すべきであるといえるでしょう。

 まずは個人個人が自分の基準を用いて、ほかでもない自分の健康の為に化学物質との折り合いを考えながら生活を営む事が重要なのではないでしょうか。
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