ダイオキシン類についての問題が語られる際に、一般にダイオキシンと呼ばれていますが、正確には題にもある通り「ダイオキシン類」と呼ぶのが正しく、更に言えばダイオキシン類という言葉はポリ塩化ジベンゾ−P−ダイオキシン(PCDD)ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)の総称であり、その数はPCDDが75個、PCDFが135個の合計210個の物質の事をダイオキシン類と呼びます。また、コプラナーPCB(PCB=ポリ塩化ビフェニル)と呼ばれるダイオキシンと同じ性質を持つ物質もダイオキシン類として考えられます。
この数多いダイオキシン類の中で最も毒性が強いのが2,3,7,8TCDDで、ダイオキシンといえばこの物質を指す事が通例化していると考えても間違いではありません。ダイオキシンについて語られる様々な症状、そして「人類史上最強の人工化学物質」などと呼ばれるのもこの物質で、自然界では同様ではありませんが人間が作り出せる化学物質としては最も強力な物質であるとされています。(自然界に存在する毒性と比べると、細菌などにダイオキシンよりも強力なものが存在します。)
以下の説明も通例に従い、2,3,7,8TCDDを基準に行ないます。
ダイオキシンの特徴としては、第一に脂溶性であること。脂肪に溶け込む為に、脂肪内に蓄積され、それを人が摂取してしまうということで、これがダイオキシンの摂取が最も多いのが食事からであると言われる所以です。化学物質としての半減期が7年以上かかる上に、700度を越す高温でなければ消滅しません。
そして別項で触れている通り、その毒性は人を急激に死に追いやるのでなく、ゆっくりと人を死に向かわせているものです。ダイオキシンのガンへの影響も、それ自体がガン細胞を作り出すものでなく、既存のガン細胞の成長を促進させる効果を持つというもので、そういう意味では、なんだか嫌な奴といったイメージです。
ところで、余り知られていないダイオキシンという物質そのものの姿ですが、透明な固体で、無臭なのだそうです。
人々がダイオキシンを摂取する際に問題となるのが、食物連鎖の中で、ダイオキシン類が生物濃縮(食物連鎖の中で、汚染された生物を食べた生物が更にその汚染を濃縮させて、汚染が酷くなっていくという流れ)された状態で口に入るということです。 |