江戸時代の夏。江戸時代の正確な平均気温というのは判っていません。温暖化問題などを考慮すると現在よりはほんの少し涼しいくらいの物という事になるでしょう。まぁイメージとしては現在の関東地方の気温とさほど変わるものではないはずです。
なので、やはり夏は暑かったんですが、その夏の暮らしはどのようなものだったのかを少し覗いていって見ようと思います。
江戸の家々というのは基本的に夏の方が過ごし易いように出来ています。というのも、密閉性が低いので隙間風などが入り、その為に部屋を閉め切っていても、多少は外気を取り込むことが出来ました。
そうは言っても、現在のように冷房機器があるわけではないので、やはり夏は大変だっただろうと思います。暑さを凌ぐ為に江戸の人々が行なっていた事と言えば、まずは「団扇(うちわ)」があります。一つにつき十五文前後、現在で300円程度のものなので、庶民にとっても便利なものだったようです。それでも現在のように何かイベントがある場所へ行けば無料で手に入る事と比べれば高く感じるかもしれませんが、冷房機器の一つと思えば安いものです。
現在でも暑いときは自販機やコンビニで清涼飲料を買って…というのが定番ですが、江戸にも清涼飲料、ありますっ!その名もズバリ「冷水」。砂糖水にお餅が入った物で、一杯100円程度。これは現在人の感覚にでもぴったりきますね。人の考える事は江戸時代からさほど変わっていないって事でしょう。
ただし、この時代には氷は高級品なので庶民にはちょっと無理。ある大名は氷を夏まで地下で保存し、それを将軍へ献上したといいますから、ちょっと凄すぎます。
その他には夏特有ということでは、この時代には既に蚊帳が登場しています。網戸で出来たテントみたいなもので、蚊を初めとする虫が寝床に入ってこないようにするものです。
もっと大々的なものとして、人工の滝に打たれるものもあったそうです。
と、ここまで色々なものを見てきたわけですが、どれもこれも起きている間にしか出来ないもので、寝ている間は江戸の皆様は暑さに耐えるので大変だったんでしょう。その為に夏バテ防止の鰻が流行したのかもしれないですね。
江戸時代の人々が夏バテで苦しみ、約四百年後の私たちがクーラー病に悩まされているというのもなんだか不思議な気がしますが、どちらの夏がお好みでしょうか。 |