遊女

 吉原で働く女性の事を総称して「遊女」と呼びます。
 普段は張見世という所で客から呼ばれるのを待っています。客は張見世の格子越しに遊女を選ぶシステムになっていますが、この格子の形によって遊女のランクが判るように出来ていました。分類は以下の様になっています。

大見世…張見世が全て格子で囲われている。大籠とも呼ばれる一流遊女。
中見世…張見世の内3/4が格子で囲われている。半籠とも呼ばれる中流遊女。
小見世…張見世の半分が格子で囲われている。小格子とも呼ばれる三流遊女。

 たまに時代劇で耳にする「太夫」というのは大見世の中でも最高位の遊女の事で、後に廃止され「花魁(おいらん)」と名前を変えます。彼女達は庶民にはとても手の届かない存在でした。
 庶民が遊女に相手をしてもらうには、小見世辺りがせいぜいだったようです。
 小見世の場合は張見世で見て気に入った遊女を指名して、その見世のすぐ上で遊女に性的サービスを受けることが可能でした。しかし、最上位の遊女達にいたっては、そうは行きません。
 そもそも最上位にいる遊女というのは、「遊女」という名称ではありますが、外見のみでどうこうできる地位ではなく、勉学の知識のみならず、様々な習い事にまで精通していた超エリートだったそうです。

 花魁に関しては「呼び出し」という遊び方が知られています。これは花魁と呼ばれる人々に性的サービスを受けるための手順です。まず、第一に吉原遊びについて様々なセッティングをしている「引手茶屋」と呼ばれる茶屋に花魁を呼び出します。
 そして、そこで花魁の為に宴会を催し気に入られるための努力をします。これを三度繰り返して、ようやく本来の目的が達成される…という内容で、勿論引き手茶屋で催した宴会の代金も自分持ちなので、とんでもない額が必要になります。

 ところで、こうした吉原の遊女。どうしても金が必要で…等と言った暗いイメージが付きまとうのは当然ですが、一方で意外な一面があります。遊女とは言っても吉原の遊女であれば、庶民から芸能人的な羨望の目で見られる事も少なくは無く、また様々な礼儀作法などにも精通していることから、特に身分が高い遊女であればあるほど、引退後の結婚相手としても非常に人気が高かったそうです。

 ところで「花魁言葉」というのは、花魁が使っていた言葉で「〜でありんす」などの言葉です。これは一般には遊女が自らの出身地を隠すために用いた言葉だったようです。

戻る