地図

 正確な江戸の地図が作られるきっかけになった出来事は、明暦の大火でした。
 振袖火事の別名でも有名なこの火事で、十万人にも及ぶ死者を出し、江戸城の天守閣までも炎上させた歴史的な大火事ですが、この時に正確な地図があれば、もっと被害を少なく出来たのではないかとの反省から、より正確な地図を作る事になりました。
 そしてより正確な地図が作られるようになり、後に伊能忠敬の登場により世界的にも賞賛される水準の地図が作られました。

 ところで、庶民は切絵図という、地域ごとに小さく区切った地図を使っていました。
 現在でも旅行などに出掛ける際に日本地図や県単位の地図ではなく、目的地の詳細な地図を見ますが、それと同じ感覚で、目的地の周辺の地図だけを持ち歩ける切絵図が愛用されたのです。

 この切絵図は難解な番町に店を構えた近江屋の発案で作られました。
 しかし近江屋は出版に関しては専門ではなかった為に、後に出てきた出版関連の専門業者であった尾張屋が出版した切絵図が人気を獲得していきました。

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