江戸時代の庶民の生活にはある程度の規制が課せられています。
その中でファッションに関する規制として挙げられるのが「慶安御触書」。歴史の授業では必ず習う有名なアレ。お百姓さんの生活について書いたものです。
その中で課せられているのが、生地についての規制。ズバリ服の生地には布と木綿のみと記してあります。更に帯や裏生地にも使ってはいけないというので、なかなか細かく指定してあります。
江戸時代の政治の基本的な方針というのは贅沢をさせないというところにあります。
参勤交代などにしてもそうですが、あんまり自分達以外が力を持つと良い事が無いというのを良く判っているのですね。江戸幕府以前の天下人、豊臣家も徳川という勢力を潰せずに居た為に、徳川家康が天下を取ったという経緯もあるので、教訓のようなものだったのかもしれないですね。
ところで、この慶安御触書は後の江戸っ子の価値観にもつながるところがあります。
江戸っ子の「粋」とするファッションセンスの一つに、余り目立たないところを飾り立てるというものがあります。服や鞄に高価なものより、財布などの小物にお金を掛けたりというのが、後に伝わっていますが…その「粋」さというのは、恐らくこの慶安御触書によって、役人の目につくようなものにお金を掛ける事が抑制されていた為に、目立たないところにお金をかけて自分のファッションセンスを誇っていくようになったのでしょう。 |