| 国際的な取組み |
| 野生生物保護の国際的な取り組みについては、様々な条約が交わされています。 その中で最も世界的に注目されているのは「生物多様性」の保護です。 生物多様性が守られた環境が残っていないと、人工飼育などによって特定の種の数を増加させる事に成功したとしても、野生に返す事が出来なくなるからです。 生物多様性の重要性は有名な実験が行われ、実証されています。 典型的な実験例では、一つの生態系の中から、捕食者の立場を持つ種を一種でも抜いてしまうと、そこに引き続いて構成される生態系は全く違う形になってしまうという結果がでています。 そうした劣化した生物多様性の中に生物を離しても、必ずしも生息していくことが出来るとは言い切れません。下手をすれば、これまで数を増やしてきた努力を水泡に帰すような事態も起こりえます。 条約で生物多様性の重要性とその保護を打ち出しているのが、地球サミットで採択された生物多様性に関する条約です。 この条約は生物多様性を生物種のみならず遺伝子や生態系も含むものとして捉え、生態系を保全する事で生物多様性を守ろうとするものです。 ただ、これは枠組みを作成したものに過ぎず、環境問題でいえば「京都議定書」などのように、これから具体化がなされなくては大きな効果を発揮できないものです。これから国境を越えた役割などを盛り込んだ新たな条約が作られていく事によって補完されなければなりません。 勿論、生物多様性を保護するだけが全てであるわけではなく、生物多様性の保護はその一環であると考えた方がいいでしょう。その他の国際的な取り組みとしては、文化寄りな一面がよく知られている世界遺産条約や、国際的な取引を規制するCITIES(ワシントン条約)もあります。 また、水鳥に特化してその生息環境を保護しようとするものとしてラムサール条約などもあります。また、珍しく日本が世界に対して反発を見せている捕鯨に対する国際捕鯨条約(IWC)なども国際的な取り組みとして知られています。 動物の問題の中では開発や環境問題などにより、その生息条件が劣悪なものになっていることの他に、希少生物を買いたがる先進国の市場価値が未だ根強く残っている事が挙げられるため、相互に規制を加えながら解決していかなければなりません。 |